東京都在住の30代女性です。新卒で入った会社(大手の学習塾)がブラックでした。学習塾というのは昼~夜中の勤務時間を理由にブラックだと言われることがありますが、それ以前にそもそもビジネスモデルとして崩壊しています。1つの教室に社員が1人のところもあるのに、土日はイベントなどが入ることから休みなしの教室がほとんどになっています。つまり、社員は毎日出社するか、自分が休んでアルバイトに任せるかの二択を迫られるのです。責任感の強い社員ほど、10日、20日、ひどいときには1カ月と連勤が続いていました。私のいた部署は幸い働き方を見直そうという動きがあり週休1日は確保していましたが、それでも先述のような状況は避けられず、有給休暇をとったことなど勤務8年間で1度もありませんでした。入社当初は仕事が楽しいと話していた同期は、その楽しさを理由に連日長時間働いていましたが、最後には働かなければいけないというように自分を縛り付けるようになり、心を病んで退職していきました。“やりがい搾取”とはこんなにもひどいものかと絶望しました。そんなふうに辞めていく社員を間近で見ていて、私は、「自分にはこの仕事しかない」と思ったときは危険なのではないかと思うようになりました。そのときから転職エージェントに登録して、貴重な休日を使い少しずつ面接を受けました。(学習塾で唯一よかったのは、平日に休めるところです。)とにかく、ここは長い間働ける環境ではないし、何かをしっかり学べる場所ではないという思いで、転職活動を続けました。心を病んでやめていった人たちにまだ他の可能性があることを伝えられたらよかったという後悔もありましたが、そのときは自分がそこから抜け出したいという思いで一杯でした。ご縁のある会社が見つかってホワイトな環境で働かせてもらっている今、当時の勤務環境は悪かったんだなと実感します。今もそこで働いている人たちは本当にいい人ばかりで、いい人たちだからこそ責任感がつよく抜け出せないのだと思います。でも、そういう人たちにはきっと、もっといい環境があるはずです。手遅れになる前に、動いておくことをおすすめします。
30歳女 ホワイトな職場に転職できた
