「退職したいのに言い出せない…」「辞めたいと伝えたら怒鳴られそう」
ブラック企業では、退職を申し出ても上司が強引に引き止める、退職届を受け取らない、精神的な圧力をかけるなどの嫌がらせが横行することがあります。
しかし、労働者には辞める権利があり、ブラック企業であっても適切な方法を取れば必ず退職できます。
本記事では、ブラック企業で退職を言い出せないときの具体的な対策を解説します。
① ブラック企業が退職を阻止する手口
ブラック企業は、社員を辞めさせないために以下のような手口を使います。
1. 退職を伝えると怒鳴る・脅す
ブラック企業では、「辞めるなんてありえない」「お前のせいで会社が困る」と怒鳴ることで、退職を思いとどまらせようとします。
2. 退職届を受理しない
「退職届は受け取らない」「そんなものは認めない」と言われることがありますが、労働基準法上、退職届の受理は必須ではありません。 会社が受け取らなくても、労働者は辞めることができます。
3. 損害賠償を請求すると脅す
「辞めたら損害賠償を請求する」「違約金を払え」と脅されるケースもありますが、労働者が退職すること自体に損害賠償を請求することはできません。
4. 「次の人が見つかるまで辞めさせない」と言う
「後任が決まるまで辞められない」と言われることがありますが、これは会社の都合であり、法的には退職を妨げる理由になりません。
5. 給与や退職金を支払わないと脅す
「辞めたら給与を払わない」「退職金は出さない」と言うのもブラック企業の常套手段ですが、給与未払いは労働基準法違反となり、会社に法的責任が発生します。
② 退職をスムーズに進める具体的な対策
ブラック企業で退職を言い出しにくい場合は、以下の方法を試しましょう。
1. 退職届を内容証明郵便で送る
会社が退職届を受け取らない場合は、内容証明郵便で送付することで、法的に退職の意思を証明できます。
送付する際のポイント：
- 退職届は退職希望日の2週間以上前に送る
- 「○月○日をもって退職いたします」と明確に記載する
- 受取拒否されても法的に有効なので気にしない
2. 直属の上司ではなく、人事や本社に伝える
上司が退職を認めない場合は、人事部や本社の担当者に直接伝えることでスムーズに進められることがあります。
3. 退職理由は「一身上の都合」でOK
ブラック企業では、退職理由を執拗に聞かれることがありますが、「一身上の都合」とだけ伝えれば問題ありません。 詳細な理由を話す必要はなく、会社に説明義務もありません。
4. 退職代行を利用する
どうしても退職を言い出せない場合は、退職代行サービスを利用するのも有効な手段です。
退職代行を使えば、会社と一切連絡を取らずに辞めることができます。
5. 労働基準監督署に相談する
違法な長時間労働や給与未払いがある場合は、労働基準監督署に相談すると、会社に対して指導が入ることがあります。
③ 退職を伝える際の具体的な言い方
退職を伝える際は、以下のようなフレーズを使うとスムーズに進みます。
1. シンプルに伝える
「○月○日をもって退職したいと考えています。お世話になりました。」
2. 一身上の都合を強調
「個人的な事情により、退職することを決めました。具体的な理由はお話できません。」
3. 会社の引き止めをかわす
「あと少し頑張れ」と言われたときの対処法：
「申し訳ありませんが、すでに退職の決断を固めていますので、予定通り退職させていただきます。」
「後任が決まるまで残ってほしい」と言われたときの対処法：
「私の退職と後任の採用は別の問題ですので、予定通り退職いたします。」
④ 退職後の生活をスムーズにするために
ブラック企業を辞めた後は、次のステップを見据えて行動しましょう。
1. 転職活動を始める
次の仕事をスムーズに見つけるために、退職前に転職活動を始めるのが理想的です。
2. 失業保険を申請する
ブラック企業を辞めた場合でも、失業保険を受給することができます。
3. 心身のリフレッシュを優先する
ブラック企業でのストレスが大きかった場合は、少し休養を取ることも大切です。
⑤ まとめ
- ブラック企業の退職妨害には屈しない
- 退職届は内容証明郵便で送ると有効
- 退職理由は「一身上の都合」で十分
- 退職代行を使うのも有効な手段
- 労働基準監督署に相談するのも選択肢
本記事を参考に、ブラック企業をスムーズに退職し、より良い環境で新たなスタートを切りましょう。
