「ブラック企業の労働環境はおかしいけど、どこまでが違法なの?」「違法行為を受けた場合、どう対処すればいい?」
ブラック企業では、社員に過酷な労働を強いるだけでなく、法律に違反する行為が日常的に行われていることが多々あります。
しかし、労働者には労働基準法や民法などで守られた権利があり、違法行為を受けた場合は対策を取ることが可能です。
本記事では、ブラック企業にありがちな違法行為や、退職前に知っておくべき法律知識、対処方法を解説します。
① ブラック企業にありがちな違法行為
ブラック企業では、以下のような違法行為が横行しています。
1. サービス残業(未払い残業代)
ブラック企業の典型的な違法行為がサービス残業(未払い残業)です。
労働基準法では、以下のように定められています。
- 労働時間は1日8時間、週40時間まで(労働基準法第32条)
- 時間外労働は割増賃金(25%以上)を支払う義務がある(労働基準法第37条)
つまり、「残業代が出ない」「定時後の作業が当たり前」といった職場は違法です。
2. 有給休暇の未取得・拒否
ブラック企業では、有給休暇を「取らせない」「申請しても認めない」といったケースがありますが、これは違法です。
労働基準法第39条では、年10日以上の有給休暇が発生する労働者に対し、会社は有給を取得させる義務があると定められています。
3. 長時間労働(過労死ライン超え)
労働基準法第36条により、残業時間には上限があります。
しかし、ブラック企業では「毎月80時間以上の残業が当たり前」「休みが月に1〜2日しかない」といったケースもあります。
厚生労働省は、月80時間以上の残業を「過労死ライン」と定めており、長時間労働が原因で健康を害した場合、会社の責任が問われることもあります。
4. パワハラ・モラハラ
ブラック企業では、上司や経営者が社員に対し、暴言や威圧的な態度を取ることが多々あります。
厚生労働省の定める「パワハラの6類型」に該当する行為は違法となる可能性があります。
- 身体的な攻撃(暴力)
- 精神的な攻撃(暴言・侮辱)
- 過大な要求(不可能な仕事を強制)
- 過小な要求(仕事を与えない・隔離する)
- 人間関係の切り離し(無視・仲間外れ)
- 個の侵害(プライベートへの過干渉)
5. 退職の妨害・脅し
ブラック企業では、退職の意思を伝えても認められないことがあります。
しかし、労働基準法や民法では、労働者は2週間前に退職の意思を伝えれば辞めることができると定められています(民法第627条)。
以下のような言葉で引き止められても、気にする必要はありません。
- 「辞めたら損害賠償を請求する」 → 違法
- 「退職届を受理しない」 → 受理不要
- 「代わりの人が見つかるまで辞められない」 → 無効
② 違法行為を受けた場合の対処法
ブラック企業で違法行為を受けた場合、以下の方法で対処しましょう。
1. 証拠を集める
違法行為を会社に訴える場合、証拠が重要になります。
- 未払い残業 → タイムカード、勤怠記録、給与明細
- パワハラ → 録音データ、メール、LINEのやり取り
- 退職妨害 → 退職届のコピー、会社とのやり取りの記録
2. 労働基準監督署に相談
違法な長時間労働や未払い賃金がある場合、労働基準監督署に相談することで、会社に対して指導が入ることがあります。
3. 退職届を内容証明郵便で送る
退職を拒否される場合は、内容証明郵便で退職届を送付すれば、正式に退職の意思を証明できます。
4. 退職代行を利用する
ブラック企業に直接退職を申し出るのが難しい場合は、退職代行サービスを利用すると、会社と一切連絡を取らずに辞められます。
5. 弁護士に相談
未払い賃金の請求やパワハラの慰謝料請求を行いたい場合は、弁護士に相談すると法的に対応してもらえます。
③ まとめ
- ブラック企業には違法行為が多いが、労働者には法的な権利がある
- 未払い残業やパワハラ、退職妨害はすべて違法
- 証拠を集め、労働基準監督署や弁護士に相談すれば対策が取れる
- 退職の意思を伝えれば、2週間後には辞めることが可能
本記事を参考に、ブラック企業の違法行為から身を守り、適切な対策を取りましょう。