退職代行は「会社に行かずに辞められる」「上司と話す必要がない」といったメリットがある一方で、職場や上司との間でトラブルが発生するケースもあります。退職代行を利用すること自体は合法ですが、会社側の理解不足や感情的な反発から、予想外の問題に発展することもあります。
本記事では、退職代行を利用した際によく起こる上司とのトラブル事例と、その具体的な回避方法を詳しく解説します。これから利用を検討している方は、トラブル防止のための重要知識としてぜひ参考にしてください。
退職代行で起こりやすい上司とのトラブル事例
1. 上司が激怒し、感情的な連絡をしてくる
最も多いトラブルが、上司が感情的になり、個人LINE・携帯電話・SNSなどに直接連絡をしてくるケースです。
- 「なんで直接言わないんだ!」
- 「こんな辞め方は非常識だ」
- 「すぐ会社に来い」
退職代行を使うことに抵抗を感じる管理職が多いため、怒りや戸惑いから強い言葉で連絡してくる場合があります。
2. 退職を認めないと言われる
法律上は退職の拒否はできませんが、上司が知識不足の場合に起こりやすいトラブルです。
- 「引き継ぎが終わるまでは辞められない」
- 「繁忙期だから無理だ」
- 「勝手に辞めたら損害賠償する」
これらは法的根拠のない無効な主張ですが、本人が直接対応しないため不安感につながります。
3. 私物を返さない・書類を出さないと嫌がらせをされる
退職後に必要な書類(離職票・源泉徴収票など)や、会社に置いてある私物の返却が遅れるケースがあります。
なかには、上司が意図的に返却を引き延ばしたり、「取りに来い」と強要することもあります。
4. 同僚を通じて間接的に圧をかけられる
上司が直接連絡できない場合、同僚に「どういうつもりなのか聞いて」と伝えさせるケースもあります。
退職代行利用者にとっては、心理的負担が大きくなる典型的なトラブルです。
上司とのトラブルを回避するためのポイント
1. 退職代行会社は「労働組合型」か「弁護士型」を選ぶ
退職代行には以下の三種類があります。
- 民間業者型(交渉不可)
- 労働組合型(交渉可能)
- 弁護士型(全ての交渉可能)
トラブルになりやすいのは民間業者型です。会社との交渉ができないため、上司が強硬な態度を取ると対応が難しくなります。トラブル回避を重視するなら、労働組合型か弁護士型が安全です。
2. 事前に退職代行へ「連絡遮断」を依頼しておく
上司から連絡が来るのを防ぐために、代行会社に以下を依頼できます。
- 「本人に直接連絡しないよう伝えてほしい」
- 「私物返却は郵送で対応するよう依頼してほしい」
- 「書類はすべて郵送で送るよう指示してほしい」
代行会社から企業へしっかり伝えてもらうことで、個人への直接連絡を大きく減らせます。
3. 有給残数・社内規則を事前に把握しておく
上司とのトラブルの多くは、有給取得や退職日の扱いによって発生します。
- 有給残数
- 就業規則の退職項目
- 返却物・貸与物のリスト
これらを事前に把握しておけば、代行会社が正確に企業へ伝えられ、誤解によるトラブルが減ります。
4. 私物の整理は退職代行依頼前に済ませておく
職場に私物を残したまま退職代行を使うと、上司が嫌がらせとして返却を遅らせる可能性があります。できるだけ以下を事前に済ませておきましょう。
- ロッカーの整理
- 机周りの片付け
- 私物の持ち帰り
これだけでトラブル率は大幅に下がります。
5. 記録(エビデンス)を残しておく
トラブルに発展した場合に備え、以下の記録を残しておきましょう。
- 就業規則のコピー
- 出勤簿・LINE・メールの履歴
- 会社とのやり取りのスクショ
万一、上司が不当な言動をした場合でも、証拠があれば法的対応が可能になります。
まとめ
退職代行は非常に便利なサービスですが、上司とのトラブルが起こる可能性はゼロではありません。特に、法的知識が不足した管理職や、感情的に反応する職場では問題が起きやすくなります。
しかし、事前準備・業者選び・連絡遮断の依頼などを行えば、多くのトラブルは未然に防ぐことができます。
安心して退職代行を利用するためにも、正しい知識と対策を身につけ、安全に次のステップへ進みましょう。
